ローテーター・カフ ( RotatorCuff:肩腱板 )の強化( 投球動作に重要 ) |
通常のトレーニングでは、鍛えにくいローテーター・カフ |
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野球選手など投げる動作を行う競技者にとってローテーター・カフのエクササイズは非常に重要です。ローテーター・カフ(ROTATORCUFF:肩腱板)とは、言わば肩の安定装置。肩と上腕部を結ぶ4つの小さな筋肉(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)の総称で、これらは非常に薄い形態をしています。この筋群の上を三角筋、広背筋、大胸筋、僧帽筋などの大きな筋肉が覆っているのです。ローテーター・カフをインナーマッスル、外を覆う筋肉をアウターマッスルと呼ぶことがあります。アウターマッスルは通常のプレスやプルなどのウェイトトレーニングで鍛えることができますが、ローテーター・カフは、これらの方法ではなかなか刺激を送ることができません。そこで、特別のエクササイズが必要になってくるのです。 |
アウターマッスル、インナーマッスルをバランスよく鍛える |
では、なぜ薄い内側についているローテーター・カフを鍛えなければならないのでしょうか。ボールなどを投げる動作において、ダイナミックな動きを作るのは、アウターマッスル。したがって、これを鍛えることはもちろん大切です。しかし、動き全体を支える役割を持つローテーター・カフがしっかりしていないと、アウターマッスルで作られた動作でオーバーストレッチしてしまうことがあります。これがいわゆる「肩をこわす」原因のひとつと考えられています。ローテーター・カフは、投球動作などの時、腕を加速させる、減速させるといった重要な役割があります。特に減速するときに想像を絶する負担が棘下筋、小円筋にかかるので、これらはしっかりと鍛えておく必要があります。三角筋、広背筋、大胸筋、僧帽筋などのアウターマッスルとローテーター・カフをバランスよく鍛えることが重要なのです。ここからは、セラバンドによるローテーター・カフのエクササイズを紹介していますが、ここを鍛える意味をしっかりと把握して取り組んでください。 |
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セラバンド・セラチューブのレベル(色)・長さが自分に合っているかをしっかり確認してください。 |
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本マニュアル掲載のエクササイズは健康な方のための一般的なものです。疾患やケガ後の筋肉回復のためのリハビリに使用される方は、ご使用前に必ず医師の相談を受けてください。また、エクササイズ中に気分が悪くなったり、カラダに異常を感じた場合、直ちに使用を中止してください。 |
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▼ ローテーター・カフ |
■ 棘下筋と小円筋の強化 34 |
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・ | セラバンドの片方をドア・アンカー(#DA-90)に結びドアにはさみ、ドアから遠い方の手で握る(柱などに結びつけて固定してもよい) |
・ | 背筋を伸ばして足を肩幅に開き立つ。 |
・ | ひじを90度に曲げ、わき腹にしっかり固定して、手首を曲げずに外側に引く。 |
・ | 戻す時はできるだけゆっくりと。 |
・ | 20〜30回を1セットとして、1日に3〜5セット行う。 |
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あなたのセラバンドレベル |
実業団・プロ |  |
高校生・大学生・一般 |  |
中学生 |  |
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■ 肩甲下筋の強化 35 |
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・ | セラバンドの片方をドア・アンカー(#DA-90)に結びドアにはさむ。ドアから近い方の手で握る(柱などに結びつけて固定してもよい) |
・ | 背筋を伸ばして足を肩幅に開き立つ。 |
・ | ひじを90度に曲げ、わき腹にしっかり固定して、手首を曲げずに内側に引く。 |
・ | 戻す時はできるだけゆっくりと。 |
・ | 20〜30回を1セットとして、1日に3〜5セット行う。 |
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あなたのセラバンドレベル |
実業団・プロ |  |
高校生・大学生・一般 |  |
中学生 |  |
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■ 棘上筋の強化 36 |
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・ | 背筋を伸ばして足を肩幅に開き立つ。 |
・ | セラバンドの片端を片足で止めて、止めた足と反対の腕でセラバンドを握る。 |
・ | セラバンドを持った方のひじを伸ばしたまま、前方外側斜め上に引き上げる。 |
・ | 戻す時はできるだけゆっくりと。 |
・ | 20〜30回を1セットとして、1日に3〜5セット行う。 |
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あなたのセラバンドレベル |
実業団・プロ |  |
高校生・大学生・一般 |  |
中学生 |  |
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▼ 筋力アップのためのエクササイズ・ポイント |
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